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神戸大学医学部医学科と附属学校との連携授業を行いました

 神戸大学と附属学校との連携授業も、今回で6回目となりました。

 今回は、医学研究科のご協力の下、平成24年8月24日(金)に医学部会館シスメックスホールにおいて開催し、附属小学校5年生から附属中等教育学校4年生までの希望者及び保護者約300人が大学の先生の授業を受けました。
 生物学・細胞生物学講座神経発生学分野の寺島俊雄教授には、「脳のでき方とその異常」というテーマで授業をしていただきました。人体が3枚のシート(外胚葉・中胚葉・内胚葉)からできていることが3枚のスポンジシートを用いて説明され、児童生徒たちは、初めて聞く用語を熱心にノートに書いていました。また、大脳皮質の層構造については、「リーラーマウス」という大脳皮質の構造が逆転しているネズミの発見により、リーリンというタンパク質のアミノ酸配列を指定しているリーリン遺伝子が見つかり、大脳皮質に関わる構造メカニズムが解き明かされてきていることを学びました。
 外科学講座食道胃腸外科学分野の掛地吉弘教授には、「21世紀のロボット手術」というテーマで授業をしていただきました。日本では、江戸時代の外科医である華岡青州が通仙散という全身麻酔を使った乳癌手術を成功させたことなど、国内外の手術の歴史について説明がありました。そして、最先端の工学技術により、ロボットの小さな手を使った手術で患者の負担を軽減できるようになったことや、「da Vinci(ダ・ヴィンチ)」という手術用ロボットを用いた遠隔手術の可能性について学びました。また、手術器具の実物を手に取った児童生徒は興味深く操作していました。

       

             寺島教授の授業                             掛地教授の授業

~授業を受けた児童生徒の感想~

○小学校5年生-「ロボットの力と人の力を合わせて、できるだけ体にあとを付けない方法を考え

           ていることがすごいなと思いました。」

○小学校6年生-「人体は、皮膚と神経と骨でできていると思っていたけれど、3枚のシート(外胚

           葉、中胚葉、内胚葉)からできていることがわかりました。そのシートから、骨や

           神経になっていくことがわかって、人間の仕組みっておもしろいなと感じました。」

○中等教育学校1年生-「専門的でわからないところもあったけど、とてもおもしろく興味がわき

               した。また、ロボット技術について知ることができたので、とても楽しかっ

               たです。医療の道に進むのもいいなと思いました。」

○中等教育学校2年生-「わからないことや難しいことがあったけれど、今回の連携授業を受ける

               ことができてとても良かったです。これからもっと勉強して、寺島先生や

               掛地先生のおっしゃられたことが理解できるようになって、もっと詳しいこ

               とを勉強していきたいと思いました。」

○中等教育学校3年生-「興味深かった単語などを調べたいと思います。また、今後、進路を決め

               る上で、参考にしていきたいと思いました。」

○中等教育学校4年生-「手術をする方法が進歩してきたけれど、人体を扱うので、気持ちの面な

               どについて配慮しなければならないということがわかりました。」


 授業後には、附属中等教育学校の生徒69人が、「病院見学・聴診体験コース」・「内視鏡手術体験コース」・「研究室見学コース」の3つのコースに分かれて見学をしました。
 「病院見学・聴診体験コース」では、附属病院の薬剤部業務見学と練習用ロボットを用いた聴診体験をしました。たくさんの薬が並べられている棚や調剤している様子を見学したり、パソコン操作で心音を変更できるシミュレーション用ロボットを用いて聴診器で心音の違いを聞き比べたりしました。「内視鏡手術体験コース」では、6つのコーナーに分かれて、内視鏡手術のトレーニングキットや腹膜下手術のシミュレータを用いた手術体験、スポンジモデルを使った縫合体験、電気メスやエコーの操作体験、手術着を着ての記念撮影などを行いました。「研究室見学コース」では、情報端末室や組織学実験室などで、実際に端末機に触れながら、医学部生の勉強方法や神戸大学医学部の取組について学びました。そしてその後、3つのコースに分かれて研究室を訪問し、先生方の研究内容を聞くとともに、電子顕微鏡等でDNAや血管、ハエの観察などを体験しました。

 いずれのコースも、附属中等教育学校の生徒にとって非常に貴重な体験となりました。

         

       

                            「病院見学・聴診体験コース」の様子                

 

       

         

       

                             「内視鏡手術体験コース」の様子

 

       

       

       

       

       

                      

                              「研究室見学コース」の様子                 

      

~見学に参加した生徒の感想~

●病院見学・聴診体験コース-「薬剤部では粉薬を機械で均等にならしてから、くるくる回って1回分

                   の量に分けているところを見てすごいなと思いました。」(中等教育学

                   校1年生)

                   「医学生がお医者さんになる過程で、どのようなトレーニングや下積み

                   をするのかを見ることができてとても新鮮でした。また、体を叩いた音

                   を聴いたり触ったりするだけで病名がわかるという話を聞き、ベテラン

                   のお医者さんになるまでの道のりの大変さを改めて知ることができま

                   した。」(中等教育学校4年生)

●内視鏡手術体験コース-「内視鏡手術体験では、授業でも聞いていたけれど、奥行きがわからな

                 いということが体験したことでよくわかりました。エコー体験では、モデル

                 の内臓がきれいに見えたり、自分の血管も見えたりして、画像が鮮明で

                 あることに驚きました。最先端の医療技術や器具に触れることができ、

                 医者になりたいという気持ちが強くなりました。」(中等教育学校3年生)

                 「手術で使用する機器は、手術をより早く正確に、より安全に行えるよう

                 に工夫されていましたが、機器だけではなく、熟練した腕を持っていなけ

                 ればならず、人の命を扱うことの難しさを実感しました。そういったところ

                 に、医師としてのやりがいがあると思いました。」(中等教育学校4年生)

●研究室見学コース-「学校では見ることのできないすごく大きな顕微鏡を見たり、青く光ったウィルス

              を顕微鏡で見たりと大変貴重な体験をしました。」(中等教育学校1年生)

              「通常の胚と病気の胚の違いをとてもわかりやすく教えていただいたり、ハエの

              遺伝子組み換えによるガンの研究をしているところを見せていただいたりできた

              ことが、とても印象深かったです。」(中等教育学校2年生)

                                                                  (附属学校部)