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神戸大学医学部保健学科と附属学校との連携授業を行いました

  平成21年度に始まった連携授業も5回目を迎えました。
 今回は、大学院保健学研究科のご協力の下、平成24年2月18日(土)に名谷キャンパスにある医学部保健学科において、小学校5年生から中等教育学校3年生までの希望者及び保護者約150人が授業を受けました。
 大学院保健学研究科長であり解剖学が専門の三木明徳教授には、「私たちが生まれる前の世界」というテーマで授業をしていただきました。ヒトの受精卵が、分裂を何度も繰り返して胚(はい)になり、そして、胎児へと成長していく様子が、実際の写真を使って説明されました。人の受精卵が、ある時はネズミのように、またある時はニワトリのように、日を追うごとに形を変え、目や耳が形作られ、手や脚が生えてくる様子は、40億年前から続く発生の一端に私たちが生きていることを強く実感するものでした。
 また、運動生理学・糖尿病の運動療法が専門で理学療法士でもある小野くみ子助教には、「水中にいるときのからだは、地上にいるときと違うの?」というテーマで授業をしていただきました。「生涯にわたる運動のエキスパート」とされる理学療法士という仕事についてのお話の後、水の4つの物理的特性である「浮力」「水圧」「水温」「粘性」に着目して行われている「水治(すいち:水中運動で身体の機能回復を図る治療)」について説明がありました。水中における私たちの体の変化を利用した水中運動の結果が、グラフや表で示され、非常に興味深いお話でした。


            

             三木明徳教授の授業                             小野くみ子助教の授業  

~授業を受けた児童生徒の感想~

○小学校5年生-「小野先生のお話では、水の4つの性質・特ちょうがあって、それを生かしたケアやリ

          ハビリがあるんだとわかりました。」

○小学校6年生-「赤ちゃんが誕生するまでの道のりや染色体による男子と女子の知り大変興味を持っ

          たので、将来このようなことに関係する仕事につきたいです。」

○中等教育学校1年生-「人の赤ちゃんが鳥やねずみのようで、生命の進化をたどっている感じがして

              おもしろかったです。」

○中等教育学校2年生-「実験データやお話から、水中に入ることによって、体重が減ったり、血液循環が

              よくなるということを知ることができました。」

○中等教育学校3年生-「理学療法士の仕事は、小学校を卒業する時の夢だったので、どういう仕事なの

              かということがわかってよかったです。」

 

 

 そして、授業の後には、41人の中等教育学校生が、4コースに分かれて医療職体験実習を行いました。
 松田宣子教授・片山恵講師・清水彩助教・三谷理恵助教の「看護学コース」では、体温・血圧の測定や点滴注射の操作方法について、実際に体温計や聴診器、点滴注射の道具を使って体験したり医療用人形を使った衣服の着脱の様子を見たりしました。
 伊藤光宏教授の「検査技術科学コース」では、血液の成分である赤血球や白血球(好中球・好酸球・好塩基球・単球・リンパ球)などについての説明後、健康な人の血液と白血病患者の血液を顕微鏡で使って観察し、その違いについて見比べました。
 小野玲准教授の「理学療法学コース」では、筋肉を中心に体の仕組みについて学んだ後、寝転んでいる友だちや大学生を、スムーズに座らせたり車いすに移動させたりする方法を体験しました。
 内田智子助教と干飯純子助教の「作業療法学コース」では、自助具(自分の体の動きを助ける道具)の付いた箸を使って豆つかみに挑戦したり、片手に軍手を二重にはめて関節を動きにくくした上で新聞紙を丸めたりと、体の不自由な人が日常の生活の中で持っている機能を利用してリハビリを行う方法を体験しました。
 どの実習コースも、保健・医療・福祉に関する専門技術の一端に触れ、とても貴重な体験をすることができました。

           

            「看護学コース」の実習                        「検査技術科学コース」の実習

 

             

            「理学療法学コース」の実習                       「作業療法学コース」の実習 

   

~実習に参加した生徒の感想~

●看護学コース-「病院に来る全ての患者とのコミュニケーションを大事にし、病気の大小に関係なく、

          全力で接することが大切なのだと思いました。(中等教育学校3年生)」

●検査技術科学コース-「異常な血液を見ると、すぐに正常な血液との違いが、はっきりとわかったの

              で驚きました。(中等教育学校1年生)」

●理学療法学コース-「人を起き上がらせる動作を体験して、コツをつかめば、全然重さを感じなくて楽に

             できるんだなと思いました。(中等教育学校2年生)」

●作業療法学コース-「日頃使っている物も、少し工夫するだけで、誰にでも使えるようになるということ

             が、すごいアイデアだと思いました。(中等教育学校2年生)」

                                                                  (附属学校部)